2012年02月10日(金)
ブリッジセラピー
ニキビのクレーターにはブリッジセラピー
(フラクショナルレーザー)が効く
ニキビのクレーターは、これまで治療が大変難しく、“肌を張り替えてしまいたい!”と嘆く患者様にお会いすることもありました。ですが、新しい治療法が開発され光が見えてきました。
やはり、一気に張り替えることは不可能だとしても、少しずつ皮膚の入れ替え(古い皮膚の一部を蒸散により飛ばしながら、ご自分の新しい皮膚の再生をする)を可能にするレーザー治療が登場してきました。こうした治療に用いるレーザー機種は、フラクショナルレーザーと総称され、2004年に出てきました。以後、機械や照射方法に改良、工夫が続けられ、今ではしっかりエビデンスのある確実な治療法として認識されています。当院でも昨年から米国ルミナス社のアンコアレーザーを用いてフラクショナル治療(ブリッジセラピーとも言う)を開始し、良好な結果を得ています。
この治療が何故効くかについてお話します。つまり、フラクショナルレーザーは、皮膚を従来のレーザーのように面状に削るのではなく、直径0.12mmほどの微細レーザー光を間隔をあけつつ、生け花の剣山のように照射するのです。ですから、蒸散される皮膚は、単位面積当たり5%〜25%のみで、あとの75%〜95%の皮膚は無キズで残ることになり、蒸散部位を橋渡し(ブリッジ)して、キズを素早く治します。照射後は、真皮層で繊維芽細胞からコラーゲン増生が3ヶ月以上にわたり続き、いわゆる皮膚の入れ替わりが進むのです。また、こうした原理から、毛穴拡大、タルミ、小ジワ、キズ痕にも効きます。
[やんべ皮膚科クリニック] 山家英子
Posted at 19時15分
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