2005年11月25日(金)
環境汚染 [閑話]
11月13日、中国吉林省吉林市の石油化学工場で爆発があり、ベンゼン、ニトロベンゼンなどの化学物質100トン(中国政府発表)が松花江に流れ出た、その下流の黒竜江省ハルビンでも、影響を受ける地域の水道を止めた、との報道がありました。汚染物質は1日100キロの速度で下流に流れ、11月末にはロシアのハバロフスクに到着するそうです。そこで、水道の給水停止の検討が始まり、飲料水の買い占めの動きも出ているそうです。
これは、対岸の火事として眺めているだけで済む問題ではなく、後々日本人にも何かしら悪影響が出ることが予想されます。
そもそもこの化学工場周辺には、いわゆる「ガン村」と呼ばれる地域が存在するそうです。地下5〜6mの浅い井戸を使用している人たちは、付近の水道水を使用している人たちと比べると、ガンの発生率が10倍以上高いのだそうです。
日本人でも、昭和40年代の高度成長時代に発生した、「水俣病」「イタイイタイ病」のことを思い出してみて下さい。どうしても、発展途上の国では、経済優先で安全軽視の時代が生じるのです。
流出した物質の中には、ベンゼン、ニトロベンゼン以外にも、正体不明の工場廃液が含まれているはずです。それら全体の量は、我々の想像を絶するような量であると思います。そして、これらの化学物質は、低濃度でも長時間服用すれば、ガンの発生率が高くなるのです。

地図を見ていただけばわかると思いますが、アムール川を通過した後には、日本海に出ます。そしてプランクトンに摂取され、流氷とともに北海道沿岸に流れ着いて、魚やカニに食べられ、ついには我々の食卓に並ぶことになるのは、火を見るより明らかだと思います。
この影響が明らかになるのは、何年先のことか私にはわかりません。しかし、案外自然の浄化作用が強く、何の影響もなく終わるかもしれません。今の私に出来ることは、自然の持つ浄化作用で、我々に影響が出ないことを祈ることだけです。
Posted by 福田金壽 at 20時35分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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