隠居医者の独り言

フクタ皮フ科院長の「独断と偏見」によるブログです。

2006年05月18日(木)

天気の良い日は [診察室より]

私の診療所は、皮膚科5割、人生相談所5割の割合で運営されているようです。その理由は、病気の患者さんの話を聞いていると、体は疲れているのに、頭はいつもと同じ自分であろうとすることに、体が拒否反応をしているのが病気であると、私自身が考えるようになって、その事を患者さんにもわかってもらおうとしていると、自然にそうなってしまうのです。

そんな思いに至らしめてくれた患者さんの一例を紹介します。年齢は80歳代後半、10年ほど前に夫を亡くし、娘さんは近くに嫁いでいますが、現在はミニチュアダックスと一緒に独居生活を楽しんでいます。

このおばあちゃん、ご主人が亡くなって数年間は、あそこが痛い、ここがかゆいと言って沈んでいました。心配した娘さんが、犬でも飼って気を紛らしたらということで、ミニチュアダックスと一緒に暮らすことになったのです。するとおばあちゃん、犬が喜ぶということで、すぐにえさを与えて、みるみる間に犬は太って12kgになり、おばあちゃんも足が弱って歩けない、犬は太って歩けないという、マンガみたいな状況になってしまいました。

その話を聞いて、私はいつもの調子で、「まあ、薬も全部やめて、天気の良い日はお弁当を作って、マロン(犬の名前)を連れて散歩して、外の気分の良い所でお弁当を食べといで。」と言ったのでした。

その数ヶ月後、おばあちゃんは診察室に入ってくるなり、ニコニコして「私は元気になりました。マロンの体重も4kg減りました。」と言いました。「それは良かったネ。どうしたらそうなったの?」と尋ねると、「先生に言われたとおり、天気の良い日は弁当を作って、マロンと一緒に散歩して、外で弁当を食べとったら、自然にこうなりました。」と嬉しそうに教えてくれました。私の助言を忠実に実行してくれたのです。

こんな事実を経験すると、こちらの頭の中も、少しではありますが、変化し始めるものです。

Posted by 福田金壽 at 19時54分   トラックバック ( 0 )   コメント ( 2 )

コメント

サトコさん、コメントありがとうございます。
私は最近、人は脳みその働きとしての意識(うまくやろう)と、その脳みその命令で動く体(嫌なものは嫌、出来ることもあれば、出来ないこともある)のバランスが乱れると、それが自律神経系を乱し、細胞の新陳代謝等にも影響して、自身の弱い部分に病気としての症状を出してくると考えています。
別な言い方をすると、体はお疲れになっても、基本的に頭の中ではいつもと同じ自分があり、それを演じようとしてテンションを上げていきます。そうすると、脳の中ではエンドルフィン等の覚せい剤を作り、それに依存して生活すると、最後は自律神経系が乱れ、病気が始まると思います。
現代社会は、いつもうまくやろうを求める形ですが、これも度を越すと、人間の生活そのものがおかしくなるようです。そこで、自然の中に入って、そのバランスを保つ必要があると考えます。

福田金壽 2006年05月23日 21時37分 [削除]

カナダからいつも拝読させていただいています。
ドイツ人のルームメイトがimmune systemという言葉をよく口にします。
「サトコ、太陽が出ているのだから外に出てその光を浴びたら?immune systemは外に出て太陽の光を浴びて、気持ちいいと思うことで機能するのよ」と。

一日中、部屋にこもったりしていると、声をかけられます。

実際彼女が風邪を引いたのを見たことがないし、好奇心旺盛でいつも元気です。

確かに私も実行してみると、体が喜んでいる気がします。

天気のいい日にお弁当を作って出かけて気持ちいいと感じる、
そしてそれを共有できる相棒がいる
そういうことって本当に大切なことなのでしょうね。

サトコ 2006年05月22日 16時18分 [削除]

コメント投稿フォーム

名前:(この情報をCookieに保存させたい場合にチェック)
メールアドレス: (表示はされません)
URL: (名前にリンクされて利用されます)
コメント:
パスワード: (削除時に利用)

トラックバック

トラックバックURL

http://skincare.jp/fukuta/blog/tb.php?ID=80

ページのトップへ ページのトップへ

5

2006


  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

広告

フクタ皮フ科

プロフィール

福田金壽

フクタ皮フ科

院長

福田金壽

生まれ故郷の江南市布袋町で、皮膚科医院を昭和57年に開業しました。その間、数多くの人々の所謂「生老病死」に医者として関わってきました。
私なりの「独断と偏見」の人生観が出来上がってきたようですので、隠居医者の独り言として、記録に残してみようと思います。

PHOTO

五条川さくらだより No.9

五条川さくらだより No.9

秩父三十四観音

秩父三十四観音

お祭り半纏を新調

お祭り半纏を新調

検索


カテゴリーリスト

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

リンク集

RSS1.0 RSS2.0

[Login]


powered by a-blog
Copyright (C) 2005-2009 Dr. Fukuta's blog All rights reserved.