隠居医者の独り言

フクタ皮フ科院長の「独断と偏見」によるブログです。

2005年11月04日(金)

実験その3 [健康管理]

(1) 認知症(アルツハイマー型)は山歩きで改善するか?
(2) 認知症とはどんな状態か?


以前から週に数回、友人と酒を酌み交わしています。平成17年6月の頃、次の実験患者は誰でしょうネとの話題が出ていました。いたのです。それは、高校時代からの親友の父親(77歳)だったのです。最近、父親が認知症(アルツハイマー型)と診断され、何もやる気がないと言って家の中に閉じこもり、その為に母親のストレスがたまって大変なんだワの一言から始まったのです。私も、親友の父親で、自分の父親のような気分でもありました。

今までの経験から、これはこのまま放置すれば、きっと悲惨な状態になると思い、すぐに家まで押しかけて、「おじさん、今、糖尿病とうつ病の患者と、山歩きをしとるんだワ。両者共に良くなっとるけど、おじさんも参加せんかね?」と誘ってみました。普段は、「オレは何にもやる気がせん。」と開き直って、家人の言うことにはスネていたのですが、私が息子の親友であり、昔からの顔見知りであることも手伝ってか、2つ返事で「行く!」ということになりました。

介護認定2と判断され、週2回ディサービスに通っていましたし、年齢等も考えて、週2回、糖尿病の友人に迎えに行ってもらい、山まで連れてきてもらって、山歩きをすることになりました。

私は、認知症もうつ病と同じで、何らかの原因でやる気がなくなり、それにつれて体力もなくなり、その悪循環が病気を進行させて行くものと考えていました。その悪循環を断ち、酔い状態に持って行く為には、本人がやる気を出して、体力がつけば、後は自身の体が治してくれると思っていたのです。それを証明してみたかったのです。

ご存知のように、アルツハイマー病は大脳皮質が薄くなって、いわゆるボケ症状が出現して、ついには廃人同然になる病気と言われていますが、大脳皮質が薄くなるだけなら、水頭症と同じではないでしょうか。水頭症の人の中には、普通人と同様の生活をしている人もいるのです。人が人としての尊厳を持って生きることと、大脳皮質が薄っぺらになることと、直接の関係はないと思っていたのです。

Posted by 福田金壽 at 20時45分   パーマリンク

2005年11月03日(木)

結果報告その2 [健康管理]

うつ病は山歩きをして体力をつければコントロール可能か?

うつ病に必要なものは、開き直りと体力作り。山登りをして気付いたことは、登り坂は以前と同じなのですが、下り坂になると急激にペースが落ちるのです。それこそ、コワゴワ状態なのです。

やはり、脳梗塞を経験したことによって、頭の中の回路が以前とは異なり、目で見て一歩踏み出して、姿勢を制御するという、こんな簡単な回路にも、異常が起きているのだろうと想像しながら、共に歩いていたのでした。

目標通り屋久島へ行き、世界遺産の自然を満喫して帰って来た頃、彼は「もう会社へ復帰できるのではないだろうか?」と言い出しました。私は、「アホか、そんなことをしたら、すぐにうつ病が再発して、もうどうしようもなくなるよ!」と、一括したのであります。

これも、他人に迷惑を掛けないいい人を演じようとする、日本人の特徴とも言える気持ちで、うつ病の大きな原因のひとつになっていることを、患者は気付いていなんだろうな、と感じたのでした。

このように、紆余曲折はありながら、6月には目標の白山登山を済ませて、ついに7月1日から社会復帰を果たしました。その折、彼には「会社中心にものを考えて、体力作りを怠ると、また再発するから、これからは自分で考えて体力作りをしてください。」と告げておきました。

私も、皮膚科開業医としての生活があり、会社に復帰した彼も彼なりの生活があり、以前のようにはいかなくなったからです。

少し意地悪な話のようですが、どれくらいで彼のうつ病が再発するかどうかな、などと考えていたのです。その答えは、2ヶ月後にははっきり出てきました。9月に入ると、彼は「夏の間、暑さにかまけて運動をしませんでした。そうしたら、また調子が悪くなってきました。」と言って、診察室に来たのです。

「そうでしょう!やっぱりネ。」と言いながらも、ほかってはおけません。「しょうがないから、週2回位ならまた付き合うワ。」ということで、今は週2回、温水プールで2時間泳いで体力作りをして、現状維持をしている状態です。

Posted by 福田金壽 at 20時17分   パーマリンク

2005年11月01日(火)

実験その2 [健康管理]

趣味の山登りの友人が、平成17年3月末に、ぶらり診察室に現れて、「今、うつ病で心療内科の先生に診てもらっていますが、どうにもひどくて、3ヶ月間休養治療が必要との診断書を書いてもらいました。明日、会社へ提出しようと思いますが、その前に、先生(私)に相談したくて来ました。」と、元気のない顔をして訴えるのです。

彼のここに至るまでの経過は、平成16年9月、軽度脳梗塞を起こして、1ヶ月間の入院治療を受けました。たいした後遺症もなく、12月より会社に復帰したものの、平成17年1月後半から、いわゆるやる気がなくなり、心療内科を受診して、うつ病と診断され治療を受けていましたが、症状は悪化して今日に至ったそうです。

私はうつ病の専門家ではありません。しかし、外来で患者さん相手に話をしていると、うつ病とは以下のように感じられました。

原因については、脳梗塞など人体疾患、親しい人の死、頑張り過ぎた自分に疲れ果てた等、いろいろあるようですが、急激に心と体のバランスが崩れた状態が発生して、意識(うまくやろう)にもう身体がついて行けなくなった状態と考えていました。

このような状態は、多くの場合、時間が解決してくれるはずなのですが、現代社会は、自然治癒に掛かる時間は認めず、治療により何とかうまく取りつくろう事を重視する社会のようです。そこでどんどん悪化させていく患者さんを多く見てきました。

従って、このような場合は、ある程度の開き直りと、体力をつければ、解決の道は見つかるはずだと考えていたのです。『実験その1』の糖尿病患者と一緒に歩き始めて、ある程度の手ごたえを感じていた時期でもあり、「とりあえず3ヶ月休職して、一緒に山歩きをしよう。それで良くならなかったら、会社なんか辞めればいいんじゃないの。」と答えて、『実験その2』が始まりました。

うつ病は山歩きをして体力をつければコントロール可能か?

約束事:会社は休職する。
1週間4回、1回1時間半から2時間、山歩きをする。
4月の連休に屋久島へ行き、6月には白山に登るだけの体力をつける。

結果については、次回報告します。

Posted by 福田金壽 at 23時00分   パーマリンク

2005年10月30日(日)

収穫の秋 [閑話]

画像(180x126)・拡大画像(640x449)

私の趣味のひとつの里芋作りです。40坪ばかりの田んぼに、里芋を作っています。近所のおばあちゃんが先生で、色々教えてもらっています。

冬の間、連作による収量減少を防ぐため、小ぬかや肥料をまき、土壌改善をします。5月には種芋を植えて、追加肥料を数回まいて、草取りは2〜3週間に一度してきました。10月22日、最初の芋掘りをしました。12月頃まで、数回に分けて芋掘りをする予定です。

それにしても気になるのは、周囲の田んぼが三面すべて耕作放棄状態ということです。お米作りの後継者がいなくなってしまったのです。ここ数年、こんな田んぼが近所でも目立つ状態になってきました。

今後、お米の輸入関税が更に引き下げられる予定だそうです。そうなれば、輸入米と日本産米との価格差が大きくなり、都市近郊農業地帯のお米作りは、壊滅状態になると言われています。日本の食料受給率は、ついに40%を割ってしまったと聞いていますので、これから先、色々な問題が発生するのではないか、とひそかに憂慮しています。

しかし、隠居じじいがとろいことを考えて、御託を並べてもしょうがないので、グローバル経済の難しい問題は、日本国の優秀な官僚の皆さんと、立派な政治家の先生方にお任せすることにしようと思います。とりあえず、自分の責任だけは全うしようと、健康管理を第一として、体を動かして芋作りを楽しんでいます。

Posted by 福田金壽 at 17時30分   パーマリンク

2005年10月29日(土)

結果報告その1 [健康管理]

歩くだけで重度糖尿病のコントロールは可能か?

前に述べた条件のもとで、運動療法が始まりました。場所は、愛知県犬山市の寂光院から、岐阜県可児市の鳩吹山まで連なる東海自然歩道です。ここを運動療法の場所に選らんだ理由は、標高250m〜330m位の山々が連なって、その尾根づたいに散策道が整備されていて、色々な場所から入山、下山が可能で、体力に合わせて選択できること。自然歩道は広葉樹林に囲まれて、鳥の鳴く声、肌で感じる風がたいへん気持ち良く、空気もおいしく、登り下りが適当にあって、運動療法に最適な場所と判断したためであります。

画像(150x180)・拡大画像(535x640)

最初は、本人も糖尿病で筋力低下が著しく、少しの坂道でも足が止まってしまう状態でしたが、良く頑張って歩いたと、傍で見ていても少々気の毒なほどでした。後日、本人から聞いた話によると、始めは薬を飲んだり食事制限もしていたようですが、始めて2週間ぐらいで、腹が減って運動が出来なくなったことと、少し良くなってきている気がした為、「もうどうなってもいい」と開き直って、薬をやめて食事制限もやめたそうです。

本人から体調及び自覚症状(体重、おしっこの泡立ち等)を聞きながら、時々検査結果を見ながら進めてきました。結果については、下記のとおりです。

         2月初旬   3月31日   5月30日   (正常値)
血糖値(mg/dl)   475    234     107   (70〜100)
ヘモグロビンAIC(%)17.4    10.2     7.3   (4.3〜5.8)

しかし、彼には「この運動を中止して、夜更かしの生活をすれば、今度はすぐに糖尿病の洗礼を受けることになるよ。」とは告げて、乗りかかった船でもあり、自分の健康の為もあり、二人で運動療法を続けています。

そんなわけで、運動療法を開始して以来、それだけで彼は日常生活を満喫している状態です。私自身も、改めて自然治癒力を知らされる思いで、自分の常識の壁が破られる結果となりました。

Posted by 福田金壽 at 18時50分   パーマリンク

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院長

福田金壽

生まれ故郷の江南市布袋町で、皮膚科医院を昭和57年に開業しました。その間、数多くの人々の所謂「生老病死」に医者として関わってきました。
私なりの「独断と偏見」の人生観が出来上がってきたようですので、隠居医者の独り言として、記録に残してみようと思います。

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