隠居医者の独り言

フクタ皮フ科院長の「独断と偏見」によるブログです。

2005年12月26日(月)

アトピー性皮膚炎患者さんの言葉 [診察室より]

開業して20年来のアトピー性皮膚炎の若い女性が、ひさしぶりに「最近は先生の言っていることがだんだんわかってきて、アトピーも軽くて済むようになってきました。」と、ニコニコしながらやって来ました。それは良かったね、どうしたら良くなったのと聞くと、彼女は自分の気持ちを一気に話してくれました。私はそれを聞きながら、「今の気持ちを文章に書いてくれませんか。それをブログに載せてみたいと思います。」と切り出してみると、彼女は快く引き受けてくれました。

以下、彼女の文章を原文のまま掲載します。とっても参考になることが詰まっていると思います。

「アトピー性皮膚炎患者さんの言葉」の続きを読む

Posted by 福田金壽 at 19時00分   パーマリンク

2005年12月25日(日)

直線距離は南北80km [健康管理]

画像(180x135)・拡大画像(640x480)

雪の日の大根畑

先週の濃尾平野は、58年ぶりの大雪に襲われて、あたかも雪国になってしまったかの一週間でした。たった一週間のことなのですが、私の気持ちは「もうたくさんです。うんざりしました!」状態です。

石垣島のトライアスロンまで残り110日ほどです。寒い寒いとばかり言って何もしないよりも、少し暖かい知多半島まで足を伸ばして、そこで自転車のツーリングの練習をすることにしました。自転車を車に積んで、レッツゴーです!練習コースは美浜町総合公園を出発して、野間、内海と伊勢湾を右手に眺め、先端の師崎まで走り、師崎からは三河湾に添って北上して河和まで行き、出発点まで帰る、一周約40kmの周回コースです。

画像(180x135)・拡大画像(640x480)

伊勢湾に沈む夕陽

さすがに知多半島の先端部は暖かく、雪はどこを探しても見つかりません。自転車をこいでいると風が気持ち良く、寒さは全く感じられません。このコースを2周して、地元の温泉につかって、筋肉疲労を回復させて帰ってきました。

濃尾平野の北の外れに位置する我が家と、知多半島の先端とは、南北に直線距離で約80kmしか離れていませんが、季節感が全く異なります。写真は、この日の朝、家の近くで撮った、雪に痛めつけられた大根畑と、同じ日の夕方、おだやかな伊勢湾に沈む夕陽です。

Posted by 福田金壽 at 16時00分   パーマリンク

2005年12月20日(火)

諦める [診察室より]

二十代後半の女性が、最近口の周りに「吹き出もの」が出来て治らないので、何とかしたいということで来院されました。私はいつものように、「意識と体のバランス」が崩れた為に体が出している、ついていけない信号ですよと説明をしました。

それが終わると、彼女は「実は前十字靭帯断裂を起こして、来年の二月に手術を受ける予定ですが、いまいち気乗りがしないのです。」と言い始めました。詳しく聞いてみると、彼女は学校の先生で、バレーボールの指導者をしているそうです。練習中に靭帯断裂を起こし、このままでは日常生活は普通に送れるが、バレーボールの練習は無理と診断され、バレーボールがしたければ手術が必要で、来年二月に予定されているのだそうです。

それに対して私は、「靭帯断裂は起きてしまったことですから、仕方がないと断念しなければなりません。しかし、あきらめるという言葉には、一方で“明らかに見極める”といったプラスの意味もあるのです。自分自身の自然治癒力を信じて、試してみてはどうですか。膝の負担が少ない、プールの歩行訓練から始めてみてはいかがですか。」と提案しました。

たとえプールでの歩行訓練をして、期待通りに手術しなくても済むようにはならなくても、「明らかに見極める」気持ちを持てば、手術を受けるにしても結果は良いでしょうし、回復も早くなるものと信じます。昔から「病は気から」と言いますし、「自然治癒力も気の持ちよう」と思っています。人間の体はそんなものなのです。

こんなやり取りの中で、彼女の言葉がだんだんはっきり明確になっていくのを感じていました。最後に彼女は、「やりもしないでウジウジ言うな!ということですね。」と、ニッコリ笑って診察室を出て行きました。

Posted by 福田金壽 at 21時39分   パーマリンク

2005年12月16日(金)

バカなおとなにならない脳 [閑話]

養老孟司先生講演会

今日、名古屋で養老先生の講演会があり、拝聴する機会がありました。先生の第一印象は、以前からの想像通り「いろいろな物の見方、考え方が出来るすごいオジサン」という感じでした。

講演の内容については、私の独断と偏見がまじっていますが、その点はご勘弁いただき、以下にまとめてみました。

人間は見たり、聴いたり、感じたものを、コトバを使って脳の中に概念として取り込みます。このような脳の形式は人間だけだそうです。たとえばネコに、取れたてのサンマと数日間冷蔵庫の中に置いたサンマを焼いて目の前に出すと、必ず取れたてのサンマを食べます。ネコにとっては、同じ焼いたサンマでも、取れたてのサンマと冷蔵庫の中のサンマは異なるものなのです。しかし、人間にとっては「焼いたサンマ」で、同じものになってしまうのです。

バカなおとなにならない脳

バカなおとなにならない脳

人間も子供の頃は、感性を主体として好奇心に満ちて世の中を見ていたはずですが、色々なことを経験し学習すると、物事を概念としてとらえるクセが出来るのです。これが進行すると、頭の中で固定概念として出来上がり、好奇心と感性が消えて行くわけです。

この連鎖が進行して、固定概念がどんどん大きくなると、立派な「バカなおとなの脳」が出来上がるわけです。「バカなおとなにならない脳」であるためには、固定概念にとらわれず、自分の感性を大切にして、好奇心豊かに生きることが大切なのかと思い帰ってきました。

Posted by 福田金壽 at 21時02分   パーマリンク

わかる人にはわかる話 [診察室より]

少子高齢化の進行と、人口の都市への一極集中が生じた結果、日本の田舎の集落が崩壊しています。これによって、棚田が荒れ果て、耕作放棄が進み、地滑りを起こし、土砂が河川を埋めて、やがて下流の都市にも悪影響を及ぼし、大きな問題になるであろうと、NHKテレビで放送していました。

政府も田舎の振興策をいろいろやったが、結果的には成功したとは思えません。田舎の過疎化はひたすら進行しているのです。道路整備をすればスポイト現象が生じ、田舎の人々が道路を利用して都会へ出て行ってしまい、過疎化は一層進行するだけなのです。農業振興としてさまざまな補助金を出せば、それが農家の借金の元となり、逆に首をしめているありさまです。

開業医として多くの患者さんを診ていると、今の医療の中にもこれと似た構図があるように思えてなりません。患者さんにただクスリを与えて治療をしていると、根本的にちっとも快方に向かわないのです。クスリを使用すれば一時的に症状の緩和はできますが、また再発するのです。そのうちに薬の量が増え、症状は重くなっていくのです。

私は、多くの病気は自身の体力と意識のバランスが崩れた場合に、新陳代謝や自然治癒力(免疫力)が低下して、自らの身体・精神の弱い部分にほころびが生じるものと考えています。従って、最近は病気を考えるときに、治療を考えるのではなく、予防を考える方が根本的に効果があり、安上がりであると信じています。

「では、どうしたらいいのですか?」と患者さんに聞かれます。そのときに、「人間の体質と性格はほとんど変わりません。しかし、考え方は自身の思いですから、変えることはできますよ!自然の中の気持ちのいい所で、いい空気を吸って、忘れていた自分自身の魂の部分を見つけてみたらどうですか?」とアドバイスしています。

こんな漠然とした言い方でも、わかる人にはピンと来るようですし、わからない人には全くわからないのです。理解できない患者さんには申し訳ないのですが、まあ隠居医者の独り言とでも思っていただいて、毎日の診療をしている次第です。

Posted by 福田金壽 at 20時15分   パーマリンク

過去の記事へ

ページのトップへ ページのトップへ

12

2005


        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

所属

フクタ皮フ科

プロフィール

福田金壽

フクタ皮フ科

院長

福田金壽

生まれ故郷の江南市布袋町で、皮膚科医院を昭和57年に開業しました。その間、数多くの人々の所謂「生老病死」に医者として関わってきました。
私なりの「独断と偏見」の人生観が出来上がってきたようですので、隠居医者の独り言として、記録に残してみようと思います。

PHOTO

ニューヨークシティマラソン

ニューヨークシティマラソン

結果報告その1

結果報告その1

西善寺のもみじ

西善寺のもみじ

検索


カテゴリーリスト

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

リンク集

RSS1.0 RSS2.0

[Login]


powered by a-blog
Copyright (C) 2005-2009 Dr. Fukuta's blog All rights reserved.