隠居医者の独り言

フクタ皮フ科院長の「独断と偏見」によるブログです。

2006年05月12日(金)

皮膚科を選択した理由(ワケ) [診察室より]

今日も朝日新聞の1面に、産科・小児科に続いて脳外科でも、若いお医者さんの希望者が減少しているとの記事がありました。この問題について、独断と偏見の意見を書きます。

まず、私が医学部へ入学した当時(35年前)、入学者120人ほとんどが男性で、女性は4人でした。ところが最近は、女性の入学者が増加して、4割以上を女性が占めているそうです。女性は、結婚・出産・子育て等に対して、男性以上にエネルギーを求められます。当然、手術の多い診療科は、それだけで敬遠されます。

次に、医学部を卒業する頃、人口に対して医者の数を表してみますと、人口10万人に対して100人程度でした。その後、医学部の新設が相次ぎ、今では10万人に対して倍の200人位と聞いています。更に、日本では少子高齢化に伴う人口減も予想以上に早く進行して、今後急速に人口に対して医者の数は増加するでしょう。

現在の日本国は、国債発行高700兆円といった未曽有の借金があり、今後、増税、社会保障の引き下げは断行されるでしょう。更に、法学部ではロースクールが2年前から開設され、今後、弁護士さんの数も増加します。そうなれば、医療訴訟も今よりも数が増え、1件あたりが高額になることが予想されます。

開業後のことを振り返ってみますと、収入はほとんど頭打ちで、必要経費はどんどん増加しています。それに、累進課税の制度がありますので、たくさんの患者さんを診ると、疲れてリスクは高くなるのに、可処分所得はそんなに増加しないことになります。

皮膚科医院での診療スタイルも、大きく変化しています。視力は老化に伴い老眼が進行して、視力の衰えとともに根気もなくなり、手術はあまりしなくなりました。最近では、病気を治すという思いよりも、病気も人生であり、いかに付き合って行くと予防できるかという事に重点を置いた、いわゆる予防医学に力点が移っています。

以上が、私が医学部へ入学してから35年の、医療を取り巻く変化と、自分自身の変化についてですが、想定内のものもありましたし、想定外の事もありました。35年前には、私も諸先輩の助言等を参考にして、皮膚科を選択したわけですが、今になって、それは間違っていなかったなと感じています。

私から見ても、今、若いお医者さんに、産科・小児科に続いて、脳外科を志す人が少なくなってきている事が、よく理解できるのです。

Posted by 福田金壽 at 08時38分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 2 )

2006年05月10日(水)

尊厳死宣言書申し込み殺到 [健康管理]

中日新聞5月9日夕刊2面。話題の発端として、富山県射水市民病院問題から1ヶ月。「無意味な延命措置は一切お断り」として、リビングウィル(尊厳死の宣言書)を求める人たちが、4月だけで1万人を突起したとの記事が掲載されていました。

それによると、1976年に衆議院議員であった医師が、日本尊厳死協会を立ち上げ、尊厳死の宣言書を発行している。宣言書には、(1)傷病が不治で死期が迫っている場合無意味な延命治療は一切断る (2)苦痛を和らげる処置は最大限に実施 (3)数ヶ月以上の植物状態に陥った時は一切の生命維持措置を取りやめる等を、家族や医療担当者へ宣言してあるそうです。

しかし、尊厳死そのものの法的位置づけが定まっていない以上、この宣言書も法的位置づけが明確にされているわけではないそうです。

尊厳死の法制化には、さまざまな問題点があるようで、未だに法制化されていませんし、これからも難しいのではないかと思います。それでも、ご自身に尊厳死を認め、また望まれる方は、宣言書の(1)〜(3)だけでも記入署名しておかれることを、私はお勧めします。

理由は、医療の第一線で、患者さん及び家族の苦痛を見て悩む医療担当者にとって、それがあれば医療行為を行う上での1つの大きな指標になり得るからです。

私自身も、今は医療担当者の立場に立っていますが、いつ患者側の立場に立つかもしれませんので、さっそく宣言書を作って記入しておきたいと思います。

Posted by 福田金壽 at 20時50分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 1 )

2006年05月09日(火)

戸塚ヨットスクールとアイ・メンタルスクール [閑話]

先日、戸塚ヨットスクール校長の戸塚氏が刑期を終えて、再度ヨットスクールの運営に携わられるとのニュースがありました。今、同じ愛知県では、引きこもり自立支援施設アイ・メンタルスクールで、入寮していた男性が亡くなった事件が問題となっています。これらの問題を考えるときには、様々な面から光を当てる必要があると思います。

戸塚ヨットスクール、アイ・メンタルスクールで、社会復帰された方も多数おみえになると思います。そうなると、施設の運営者は、初めは注意深く相手を観察しながら、半分おっかなびっくり状態で相手と接していたのが、だんだん自分に自信がついてきて、その手段がマニュアルとなり、更にエスカレートしていきます。その途中では、マスコミもこぞって拍手を送って報道します。すると、施設はどんどん大きくなって、マニュアルが独り歩きを始めます。

また一方、親御さんは困り果てて、わらをもつかむ気持ちで、自分の子供さんを社会復帰させようと考えて、その施設にゆだねる訳ですが、ここで忘れられているのが、本人の向き不向きといった問題もあるでしょうし、その施設の方針と本人の相性という問題もあるということです。

私は皮膚科の開業医として、毎日たくさんの患者さんを診ています。その中で、私とかみ合わないなと感じる患者さんもおられます。このような場合には、私は二歩も三歩も引くことにしています。

それは、医者と患者も元は人間と人間なので、お互いに合う合わないの相性があるからです。治療という行為をひとたび始めると、相性の合わない患者さんとは不信感が生まれ、ついには不幸な結果を招くことを、何度も経験してきたのです。

はなはだ無責任な話かもしれませんが、隠居医者としては、この位のスタンスがいいのかなと思っています。

Posted by 福田金壽 at 13時36分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 3 )

2006年05月07日(日)

ゴールデンウィークの最終日 [健康管理]

好天続きのゴールデンウィークでしたが、今日は全国的に雨の一日です。お寺巡りで疲れた体を休めるのには、絶好の天気のようです。

明日からのことを考えると、頭の中では9月3日佐渡島トライアスロンが大きな比重を占めています。SWIM 2km、BIKE 105km、RUN 20km。隠居ジジイの私には、とんでもない数字です。完走できたとしても、今の体力では7〜8時間はかかると思います。

したがって、8時間連続して体を動かす体力をつけることと、無理をして体を壊さないことが必要となります。あれこれ考えても始まりません。チャレンジすると決めたことです。自分の体を信じて、練習して完走をめざします。

ではジムに行って体を動かしてきます。

Posted by 福田金壽 at 17時05分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2006年05月05日(金)

甲山公園の芝桜 [旅行記]

画像(180x135)・拡大画像(720x540)

横瀬町と秩父市の境に、甲山公園があります。2002年から町の観光協会が音頭を取って、その公園の山頂部一面に芝桜が植えられています。

例年は4月下旬が見頃だそうですが、今年は1週間程度遅れて、ゴールデンウィークにちょうど見頃が重なったそうです。

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前日、6時半頃に、一目見ようと公園付近まで来たのですが、すでに駐車場は満車で近づくことも出来ませんでしたので、今日は5時前に起きて、朝の散歩を兼ねて見物に来ました。芝桜もこれだけ綺麗に管理されていると、見応えがあります。

画像(180x135)・拡大画像(720x540)

臨時駐車場の管理人さんの話によると、今年はTVで紹介されて、更に有名になったので、東京方面からバスでおいでになる方が増えたそうです。昨日も、夜7時過ぎに到着されたお客さんがおられ、夜では芝桜が見えなくて気の毒だったとのこと。テレビの力はすごいものですね!

Posted by 福田金壽 at 21時40分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 2 )

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院長

福田金壽

生まれ故郷の江南市布袋町で、皮膚科医院を昭和57年に開業しました。その間、数多くの人々の所謂「生老病死」に医者として関わってきました。
私なりの「独断と偏見」の人生観が出来上がってきたようですので、隠居医者の独り言として、記録に残してみようと思います。

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