アトピー性皮膚炎
原 因
- アトピー素因を基盤として、なんらかの外的刺激も関連して生じる、皮膚炎だと考えられます。
- アレルギーが関与している可能性もありますが、はっきりした原因については、よくわかっていません。
好発年齢・男女比
- 生後2〜3ヶ月から、10歳ぐらいまでに好発します。思春期・成人期に見られるのは少数ですが、重症になる場合が多いようです。
- 男女による発症率の差は、ほとんどありません。
好発部位
- 乳児期では、顔面、頭、耳介によく見られます。
- 幼・小児期では、体幹、四肢屈側・頚部に好発します。
- 思春期・成人期の患者では、前額、頚部から、前胸、四肢屈側と、広範囲に拡がります。
症 状
- 乳児期の皮疹は、乳児湿疹に似ていて、湿潤・びらんを呈することもあります。
- 幼・小児期では、乾燥性湿疹と苔癬化局面が、合併して見られることが多いようです。
- 12歳以降の患者は、概して重症になることが多く、苔癬化局面は著明かつ広範囲になります。顔面には、色素沈着や細かいしわが生じ、長期の炎症とステロイド剤使用により、赤ら顔になることもあります。
治 療
- 根本的な治療法はなく、対症療法となります。
- 副腎皮質ホルモン軟膏(ステロイド剤)の外用が中心になりますが、軽快して来たら回数を減らしたり、非ステロイド系消炎剤軟膏などに切り換えたりして、長期連用を避けるようにします。
生活上の注意
- 慢性的な疾患ですので、薬剤による副作用に、充分な配慮が必要です。
- 毎日入浴して、石けんは充分に洗い流し、下着は肌ざわりの良い木綿のものを着けましょう。
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