肝 斑 (シミ)
原 因
- 肝斑という病名は、色が肝臓に似ているからであって、肝機能や肝障害とは、関係がありません。内分泌機能とは、関連があるとも言われています。
- ストレス、過労、妊娠、ピルやてんかん剤の内服などの発症要因に、日光照射が加わると、発生すると思われます。
好発年齢・男女比
- 20歳台後半から、40歳台の女子に多く見られ、まれに男子にも認められます。
好発時期・部位
- 1年を通じて発症しますが、外来に受診する人は、外出の機会が多い春から夏に、増えるようです。
- 顔面、特に前額、眉毛上部、鼻背、頬、口囲などに、見られます。
症 状
- 左右対側性で境界が鮮明な、淡褐色〜暗褐色の、地図状の色素斑です。
- 表面はなめらかで、炎症症状や自覚症状はありません。
治 療
- 局所療法として、副腎皮質ホルモン剤を使うことがありますが、長期連用には注意を要します。
- 内服薬は、ビタミンC・E製剤や、抗プラスミン剤(トラネキサム酸)、還元型グルタチオン製剤などが、用いられます。
生活上の注意
- 一般的には治り難い疾患で、しばしば再発を繰り返し、治療には長期を要します。すぐに効果が現れないと言って、病院を転々とすることはやめましょう。ただし、妊娠性肝斑は、分娩後には軽快します。
- 紫外線(UVA)を避けることが必要です。サンスクリーンの効果を、過信し過ぎないようにして下さい。
- ストレスを避け、心身の休養や、充分な睡眠時間を取ることが必要です。
- 外的刺激によって、健康な皮膚にも、色素沈着が誘発されることがあります。過度の美顔マッサージなどは、受けないようにして下さい。
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